一つ星を胸に

外国人との離婚ほやほや、身も心もクタクタ、なんとか帰国、浦島太郎状態の日本で再起できるのか、40代女の奮闘記(になる予定)

母はじきに70になる。
私が外国に行っている間にめっきり老け込み、一時帰国するたびに私はイライラしていたものだ。なぜ、こんなにもイライラするのか。老人なんだからあたりまえ。
でも、私はまだ母を老人として受け入れる覚悟ができていないのだと思う。
母は、とにかく強く、なんでもできて、私は依存していた。
母イコールスーパーウーマンだったわけだ。

ところが、母が老け、私が大人になると、彼女はスーパーウーマンを装っていた事が分かり始めた。専業主婦だった母は、ある日幼い私と妹を抱え、慣れない仕事に出、子育て、家事をしなければならなくなった。
強くならなければいけなかったのだ。
本来の母は、脆く、繊細で、人見知り、怖がり、私とそっくりの性格だ。
同族嫌悪もプラスされ、母に対して冷たくあたってしまう。

最悪なのは、元義母と比べてしまうことだ。
離婚騒ぎで私は数週間彼女の家に避難して、時を過ごした。
彼女は、母とは真逆で、自由で常識に縛られず、年を理由に色々なことを諦めない、輝き続けている女性で、私にいい影響と癒しを与えてくれた。高齢だが自立した女性で、私の憧れとなった。

なぜ、彼女のような母じゃないのだろうなんて最低な事を思ってしまう。

辛くあたった後は、ひどく後味が悪い。
想像を絶する苦労をしながら子供二人育てるなんて、私にはできないから、すごいと思う。
でも、そんなすごかったあなたが、なぜ今こんなに、、、という気持ちが消えない。

細かいことだが、人の話を遮ってしゃべる、くだらないテレビをずーっと見ている、口に物を入れたまましゃべる、電気をつけっぱなし、人の目を過剰に気にする、等。私がそういうことにイライラするのが伝わって、私に気をつかいながらいるのもさらに私のストレスを助長してしまい、負のスパイラルに陥る。

私は本当に小さい人間で、ほとほと自分が嫌いになる。
自分も老いていくのは百も承知なのだけど、なにせ頼り甲斐のあった母はどこにもいなくて、寂しくて。。。

「生きてみなけりゃわからないことばかりだったわ。」私の好きなドラマの中の台詞。
私がまさか母にこんな想いを抱える時が来るなんて。。。